フランス語の単語でなかなか使い方を覚えられない言葉にtoutがあります。形容詞だけではなく、様々な使い方があるtoutの使い方を覚えるのはちょっと大変。今回は、永久保存版ということで、4つのtoutの使い方を詳しくまとめておこうと思います。
1.形容詞のtout
まず一番よく耳にするのは間違いなく形容詞のtout。代表的な表現としては、toute la journée「一日中」tous les jours「毎日」などがあります。それでは詳しく見ていきましょう。
tout / toute + 名詞「(単数)~の全体」
tous / toutes + 名詞「(複数)すべての~」
何が違うんだろうとイマイチよくわからないかたのために、ケーキの例をご紹介します。
tout le gâteau
この表現だと、ケーキまるまる一個のこと。「ケーキの全体」を指します。
tous les gâteaux
こちらは、沢山あるケーキを指して、そこにある「全部のケーキ」を指します。
ケーキ単体の全体と言いたいのならtout le gâteauを、沢山あるケーキ全部と言いたいのならtous les gâteauxを使います。
Point
ポイントは、形容詞なので後ろの名詞によって、性数一致が起こること。
2.代名詞のtout
このtoutも形容詞の次によく耳にします。代名詞ということは、名詞の代わりに挿入するtoutになります。
tout / tous 「(単数)すべて、全部」
tous / toutes 「(複数)みんな、すべての人・もの」
Tout va bien.「全て順調だ」
Touscherchent le bonheure. 「みんな幸せを探している」
Point
ポイントは、tousを「トゥス」と発音すること。4つの使い方の中で、この代名詞のtousだけ発音が異なるので覚えておきましょう。
3.副詞のtout
副詞は動詞や形容詞を形容するために使われます。形容詞を形容する場合のtoutは、tresに意味がとても近いです。
tout (toute/toutes) + 形容詞
「(形容詞の前)まったく、非常に、とても」
Elle est toute belle.「彼女はとても美しい」
Il est revenu tout bronzé de ses vacances.「彼はバカンスからすっかり黒くなって帰ってきた」
Point
この場合、基本的にtoutのみが用いられます。
※子音子・無音のhで始まる女性形容詞の前では、toute(s)になります。
4.名詞のtout
あんまり見かけたことはありませんが、名詞としてもtoutは用いられます。その場合、前に冠詞があれば名詞になるので、他よりも見分けが抜群にしやすいです。
le tout 「すべて、重要なこと」
Le tout, C’est de parler. 「重要なことは話すことだ」
Point
名詞なので活用等一切なし。
まとめ
使い方が多様で複雑なtoutという単語。結構頻繁に使うので、マスターしておきましょう!