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もっと知って欲しいブルターニュ!穴場観光地紹介【コート・ダルモール県編】

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フランスの西側、4つの県から成り立つブルターニュ地方

今回はその4つのうちの1つ、数多くの漁港を抱える海の幸の宝庫コート・ダルモール県について皆さまにご紹介したいと思います。

ムール貝を食べるならBouchotの文字に注目!サン・ブリユー

サン・ブリユーコート・ダルモール県の県庁所在地です。

サン・ブリユーでは年間おおよそ4000トンものムール貝がフランスは元より近隣諸国にも運ばれており、ヨーロッパの人々の舌を唸らせています。  3月から10月の間に出荷されていますが、身の締まりなど含め一番美味しく食べられるのは6〜8月までではないかと思います。

サブタイトルで触れたブショ(Bouchot)とはムール貝を養殖する際に使用される杭のことで、この生産法で養殖されるムール貝は小ぶりながらも身がギュッと引き締まり味が濃いのだそう! モン・サン・ミッシェルがある湾でも同様の製法でムール貝の養殖は行われていますが、超有名観光地近郊と言うことAOC(フランス原産地統制呼称)ということもあり値段設定が高めになっているので、サン・ブリユー産は美味しくてお得という事になります。

ちなみに、必ずと言っていいほど一緒に出てくる付け合わせのフライドポテト! そのままでも美味しいですが、ムール貝の汁に浸して食べるのがフランス流。

また、地元では“サンジャック”と呼ばれるホタテ貝の産地としても有名で、中世の頃にはヨーロッパ最大級の漁港として名を馳せたパンポル港近海で水揚げされるホタテ貝は、現在フランス全体の約半部近くを占めています。

訪れた際には是非港を眺めながらサン・ブリユー産の海の幸を味わってみてはいかがでしょうか。

中世にタイムスリップできる!?当時の美しさそのまま!ディナン

サン・ブリユーとは打って変わって内陸部、サン・マロ湾に続く大きなランス川のほとりにどっしりと構えるディナンの城壁。

下からは見上げても見上げきれない程、そして上から眺める景色は思わず溜息が出てしまうほど!優雅で壮大なその姿に時が経つのを忘れさせられます。

そんなディナンの魅力は外観のみに限りません。  旧市街地は石畳の道と殆ど手を加えられていない歴史的建物や大聖堂が軒を連ね、温厚な人柄のブルトンが皆様を迎えてくれます(“ブルトン”はブルターニュで生まれた人々という意味合いの愛称です)。

また、旧市街から川へ続く長い下り道には、建物の美しさを利用して多くのアーティストたちがアトリエを構えています。

そんなディナンでは2年に一度、偶数年の7月第3週末Fête des rempartsと言う中世にタイムスリップしてるかの様に楽しめる大規模なお祭りがあります!

4つの会場からなる催し、路上で繰り広げられる中世にも行われていたであろう大道芸やパレード。 露店では当時のパンやお酒、工芸品や本格的な衣装が販売されます。

また、4日間に渡って行われるイベントの内容は前半、後半で違ったものもあるので近場に滞在してじっくりと違いを楽しむ事もできます。

仮装している子供の入場料は無料になるなんていう特典も会場によってあるので、せっかくなら子供だけとは言わずに全員で仮装を楽しむ事をオススメします! (2018年、筆者も家族4人総出で仮装して楽しみます。)

4つの会場へ入る共通パスは、大人13€・中高生9€
土日に行われる騎士のショーは、大人(中高生含む)11€・10歳以下7€・3歳以下無料

その他のショーやチケットの詳細はオフィシャルサイトをご確認ください。(フランス語、英語対応)

ちなみに……各会場やショーを見ずに露店や旧市街を普段通り散歩するだけならもちろん無料

別名「花の島」!控えめで美しいブレア島

ブルターニュ半島の北側に位置するとっても小さなブレア島。 かの有名なシャガールもこの地に訪れ絵を描いていたとされ、バカンスを静かに過ごそうと多くの高級別荘が点在しています。 海の先にはイギリスがあり、イギリス人も避暑地として多く訪れるためかイギリス庭園の雰囲気も楽しめます。

「花の島」と呼ばれるのはイギリス、フランス両国の草花が潮風に揺られながら咲き誇る姿をなぞらえてるのかもしれませんね。

対岸の村パンポルから船で10分弱で島に到着した後は、レンタル自転車や徒歩で散策が可能。 のんびり徒歩でも3時間弱で周れてしまいます。(下の写真はパンポルのフェリー乗り場)

島には数件のレストランと宿泊施設もあります。時間が許せば一泊して日の出、日の入りを目に焼きつけるのも良き思い出になることでしょう。

潮の満ち引きが激しいので、来た時と帰りのフェリー乗り場が全く違う場所になったのは筆者が訪れた際の印象に強く残っています。 引潮の後の岩場を通るので、ついさっきまで海の中にいた貝やカニなどにも遭遇できちゃいますよ!

あとがき

いかがでしたか? 日本ではまだ馴染みは浅いですが欧米の観光客に人気のコート・ダルモール県

雑踏を忘れさせてくれ、時間や携帯電話に縛られることなく自然に還れる様な不思議な力が宿った地域なのかも知れませんね。

ブルターニュの他の3県イル・エ・ヴィレンヌ県・モルビアン県・フィニステール県とも組み合わせながら、コート・ダルモール県も旅行計画のリストに入れてみては?

About The Author

ライターmimi
フランス/ブルターニュ地方在住6年目。普段はパティシエ勤務、自宅ではシャンブルドット(民宿)経営をする二児のワーキングママです。
ブルターニュ、お菓子、フランスの子育て事情などについて皆様に情報をお届けできたらと思っております。

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