パリの美術館というとオルセーやルーブルが有名ですが、実はフランスの航空や宇宙技術について詳しく学べる博物館があります。
今回はパリ近郊にあるル・ブルジェ航空宇宙博物館をご紹介します。
ル・ブルジェ航空宇宙博物館
ル・ブルジェ空港の歴史
実はご紹介する博物館自体がル・ブルジェ空港の一部として建っています。
ル・ブルジェ空港は1919年フランス初の本格的国際線空港でした。その後オルリー空港が出来ると両空港はシャルルドゴール空港ができるまでパリの主要空港として利用されていました。
1974年にシャルルドゴール空港が完成するとル・ブルジェ空港は主要な役割をシャルルドゴール空港に移し、現在はプライベート機の離発着やパリ航空ショー会場に使われています。
常設展示
一番最初の展示は宇宙に関する展示です。実際に着用された宇宙服なども展示されています。
次に航空機の歴史とヘリコプターの展示です。複葉機(主翼が2枚以上ある、ジブリの紅の豚に出てくるような飛行機)や初期の貴重な航空機やヘリコプターの実物を間近で見られます。
さらに進むと実物の空軍機がズラッと展示されています。この中でも特に面白いのはフランス空軍機「ミラージュ」のスケルトン展示です。
一通り屋内展示を見たら外の元格納庫の展示スペースへ移動します。
第二次世界大戦時の戦闘機や世界最速の旅客機コンコルドなどが展示されています。
特別展示(アニメーション)
チケットは常設展示と3種類の特別展示の組み合わせになっています。最低1つは観られますが時間に余裕があれば全て観るのもおすすめです!
Animation①航空機鑑賞
実物展示中の4つの航空機の中に入って鑑賞する事ができます。
Concorde 001・213(コンコルド001・213)
イギリスとフランスにより共同開発され、高度5万5000~6万フィート(通常の旅客機の倍の高度)をマッハ2で飛ぶ超音速旅客機でした。が、事故やテロなどの影響で2003年に全機退役しました。今でも根強いファンがいる旅客機です。
DouglasAD-4NA(ダグラスAD-4NA)
「ダコタ」という愛称で呼ばれています。第二次世界大戦から後も一般航路で活躍し、映画やゲームなどによく使用されているため、見覚えがあるデザインかもしれません。
SuperFrelon(スーパーフレロン)
フランス生産の輸送メインの機体です。Frelonとはフランス語で「クマ蜂」の意味です。展示機体は海難救助の一部始終を機体内部で鑑賞できるようになっています。
Boing747(ボーイング747)
「ジャンボジェット」という愛称で呼ばれ、世界初となるワイドボディによって海外旅行が身近になったきっかけとも言われる旅客機です。内部構造が一部剥き出しになっており、自分たちが利用する飛行機もこれに近い構造だと思うと興味をそそられます。
Animation②プラネタリウム
宇宙関係施設なら定番のプラネタリウムです。
フランス語でプラネタリウムの解説が理解できるか心配になる方もいるかもしれませんが、フランス語が得意ではない筆者でも理解できたので、フランス語の聞き取りがちょっとでも出来れば十分楽しめます。
Animation③シュミレーション
航空機のシミュレーションができます。
常設展示室内にあるのですが、子どもだけでなく大人も体験できます。
しかし、とても人気の設備のため数台あってもすぐに埋まってしまいます。特に水曜日、週末、学校の休み期間中やバカンス時は子供たちで賑わい、シミュレーターが空くまで長時間待つ事になると思います。(基本は子供向けなので混雑時は子供が優先される事があると思います。)
それでも、本物さながらの体験ができるので時間と体力に余裕があれば是非体験してください!
※6~12歳までが対象のPlanete Pilote(プラネットパイロット)は2018年は改修のため閉鎖しています。
航空宇宙博物館 詳細
Musee Air+Espace(ル・ブルジェ航空宇宙博物館)
開館:火曜日~日曜日(12/25,1/1は閉館します。)
時間:3/31~9/31 10:00~18:00・10/1~3/30 10:00~17:00
料金:常設展と他3種類の特別展示物(animation)から組み合わせます。
pass1;9€(常設展示+1種類の特別展示)
pass2;14€(常設展示+2種類の特別展示)
pass3;17€(常設展示+3種類の特別展示)
※パリミュージアムパス使用可
パリから航空宇宙博物館への行き方
バス350系統
Gare de l’EST(東駅)よりシャルルドゴール空港方面のバス350系統に乗車
- →5つ目のMusee de l’Air et de l’Espaceで下車。
バス152系統
●メトロ7号線のPorte de la Villette、Aubervilliers-Pantin Quatre Chemins、Fort d’Aubervilliers、La Courneuve-8 Mai1945のいずれかで下車
- →バス152系統に乗車
- →Musée de l’Air et de l’Espaceで下車。
●Gare du Nord(北駅)よりパリ郊外線のRERB線(B3またはB5)の各駅停車で3番目のLe Bourgetで下車
- →バス停JeanJaurès-Leclerc Division(駅から少し歩きます)でバス152系統に乗車
- →7つ目のMusée de l’Air et de l’Espaceで下車
まとめ
いかがでしたか?
実は筆者は複葉機と天体が好きなので博物館の展示内容に大満足でした!
大量の実物展示には航空機に興味がなくても驚かされるので一見の価値はあると思います。ミュージアムショップも日本ではあまり見かけないような面白いものが多かったので是非、立ち寄ってみてください!