5月の一大(?)イベントである、母の日が日本でもフランスでも終わりましたね!日本の母の日ではお母さんにプレゼントを贈ることがスタンダードですが、それは世界共通で、フランスでも同じです。
そんなフランスの母の日に近い5月25日に、母の日に関連するフランス映画が公開されました。その試写会に行ってきたので、レポートします!
La fête des mères パリの家族たち
「パリの家族たち」
2018年 / 103分
監督:マリー=カスティーユ・マンシオン=シャール
出演:オドレイ・フルーロ, クロチルド・クロ, オリビア・コート, パスカル・アルビロ 他
あらすじ
フランスで初めての女性大統領アンヌは、予期せぬ出産を乗り越え、仕事と子育ての両立に苦しんでいた。ジャーナリストのダフネは、二児のシングルマザー。仕事を優先するあまり、反抗期の子どもたちと上手くいっていなかった。大学教授のナタリーは自由奔放で母になることを嫌がりつつも、大学の教え子との恋を楽しんでいた。小児科医のイザベルは、母との関係が良くなく、子どもを持つことを恐れていた。花屋のココは、母親を優先して電話にも出てくれない恋人の子どもを優先してしまう。
それぞれが幸せを求めて、奮闘するが……。
フランスの家族の形の多様さ
この映画は、様々な人物にスポットライトが当たる群像劇であり、かなり名前と顔を覚えるのが大変な映画です。しかもストーリーはいわゆる「フランス映画」そのもので、日々の日常が淡々と語られていきます。苦手な人も多いかと思いますので、最初に言っておきます(笑)
内容としては、様々な人物を通して「母」や「家族」を考える話です。ただ、母親の立場だけでなく、子どもからの目線から描かれていることもあります。また、家族の形も様々で、子どもが欲しいが持つことが叶わないゲイカップルや、仕事に精を出すシングルマザー、養子を迎えてもうすぐ母になる女性、子を持たず、未婚を貫く女性など、様々です。
何より面白かったのは、この映画ではお父さん・お母さん・子ども、という典型的な家族を取り上げたシーンが一つもありませんでした。
日本はまだまだ家族といえば男女の親・子どもという考え方が強いですが、フランスは進んでいるんだなと実感させられます。
誰もが共感する立場を見つけることができる「パリの家族たち」を、映画館で見てみては?