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【アンドラ公国】フランスに隣接!ヨーロッパの穴場リゾート国

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約5分

 

フランスの近くにある小さな国家といえばモナコ公国が真っ先に思い浮かびますが、実はピレネー山脈に金沢市とほぼ同じ面積でスペインの司教とフランス大統領の2名を元首とする独立国家アンドラ公国(Principauté d’Andorre)があるんです。

リゾート地としても穴場なアンドラ公国をお伝えしたいと思います。

アンドラ公国の歴史

アンドラ公国の歴史を簡単にまとめました。

アンドラを統治していたウルヘル司教はカボー家にアンドラの一部統治権を与え防衛を委任したが、婚姻等により統治権がフォワ伯家に移る。フォワ伯家はアンドラ全体の統治権をウルヘル司教と争い1278年に両者を対等の共同統治者とする宗主契約が結ばれた。フォワ伯の統治権は婚姻でブルボン家に渡り、1589年にアンリ4世がフランス王となったことでフランス王がアンドラの宗主権を受け継ぎ、1607年にはアンリ4世がフランス王とウルヘル司教を共同大公とする勅令を出しアンドラは公国となった。

その後、フランス・スペインとの関係を紆余曲折し、1993年国民投票で憲法が可決され、ウルヘル司教とフランス大統領を共同元首とする議会民主主義制国家となった。フランスおよびスペインは同年6月1日に正式に国家承認し、同年7月国際連合に加盟した。

複雑な外交の歴史と囲まれた環境の為、アンドラ公国はカタルーニャ語が公用語ですが他にスペイン語、フランス語、ポルトガル語が使え、また、英語が出来る人もそれなりにいます。さらに言うと最近はロシア人、中国人も増えているため言語対応している所もあります。

穴場なリゾート地

フランスで初めて行ったスキー場はグルノーブル(Grenoble)近くのシャンルッス(Chamrousse)でした。

この時、不便に思ったのは泊まった所から車かルートバスを使って下まで行かないとレストランがなく、雑貨店も品数が少なく値段も高い、何よりも意外とスキー場まで距離があり、慣れないスキー靴での移動がしんどかったです……。

フランスのスキー場にちょっとネガティブな感情を抱いていましたが、アンドラ公国のエル・パ・ド・ラ・カザという街で驚いたのが街中にスキー場があり、スキー場の目と鼻の先にレストランや宿泊施設があるのでスキー靴でも比較的移動がしやすそうな環境でした。

スキー場近くにある、行きつけのレストランRESTAURANT LA BRAZAではチーズフォンデュ(fondue au fromage)やオイルフォンデュ(fondue bourguignonne)がお手頃価格の食べ放題なのでスキーヤーの冷えた体を温めてくれます。
因みに日本人女性だとサラダプレートで十分お腹いっぱいになれます。(このお店は最後にサービスで甘いデザート酒も出してくれます。)

 

夏はピレネーの自然が満喫できるトレッキングをすることができ、スパ施設もあります。

さらに、小さい国ですが2004年に世界遺産登録されたマドリウ=ペラフィタ=クラロ渓谷があります。ピレネー山脈の自然の中で700年以上に渡り山岳地域の人々の生活してきた集落や牧草地、山小屋、鉄の精錬所跡など文化的景観が世界遺産として登録されました。

お買い物天国アンドラ公国

2011年まではタックスヘイブンだったのですが2012年から消費税が導入されたので免税国家ではなくなってしまいました。それでも、スペインやフランスから買い出しに来る人がリゾート客と共に国の玄関エル・パ・ド・ラ・カザ(El-pas-de-la-Casa)という街に買い物にやって来ます。(首都はAndorra la Vellaです)

でも、タックスヘイブンでもないし、消費税だってあるのに買い出しに来るの?と思いますよね。実は周辺諸国と消費税を比べてみると、フランス>スペイン>アンドラと並びます。つまり、アンドラ公国は消費税が安いんです!

これで冬と夏、クリスマスのセール期間だともっとお買い得になります。(ただメーカーや商品によっては特別安くないと感じます。)

買い出し客が特に購入するものは「お酒」「たばこ」などの嗜好品ですが、どれも免税の上限があるので注意しましょう。アンドラ公国観光HPや観光案内所配布パンフレットなどに免税範囲が載っているので買い物時は確認してください。

アンドラ公国に行ってみよう!

なかなかガイドブックにも載らない穴場リゾート地・アンドラ公国に行ってみませんか?

車がなくても、トゥールーズやバルセロナの国際空港とアンドラをつなぐバスが出ています。(しかもアンドラ内の主要ホテル付近までバスで行ってくれるので荷物が重くても大丈夫そうです。)

冬はスキー、夏はトレッキング、年間通してスパなども楽しめるヨーロッパの穴場リゾート国です。普通のフランス旅行に飽きてきた方は是非、アンドラ公国に行ってみてはいかがでしょうか?

Principauté d’Andorre(アンドラ公国)
アンドラ公国観光HP

Andorra By Bus
公式HP

About The Author

ライターhayasiko
気が付いたらフランス滞在歴3年目。最初の年はパリのゾーン5でお舅さんと同居。2年目は親戚の多いAgenという舎町で時々、バイトしつつ猫2匹と夫と生活しています。
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