フランス人との婚姻などで移民としてフランスへ入国した場合、フランス語が全くできない人はどうしているでしょうか?
実はフランス移民局(OFII)指定の学校に通います。しかも授業料無料で通えます!
今日はそこでは実際何を勉強するか、どんな人がいるのかなどをお伝えしたいと思います。
注:記事の内容は時期や受講地域などによって変わる上、法律も毎年のように変わっているのであくまでも参考としてください。
以前の記事でご紹介したOFIIでの手続きで指示されるのですが、OFIIでの手続き後、別日に指定の語学学校へ手紙で呼び出されます。
説明会が行われ、その後DELF A1レベルのテストを受けました。
※DELF A1はフランス政府認定の語学試験で、フランス語検定3級と同程度で平易な会話が出来るレベルです。
さて、結果はすぐに出てきます。
挨拶程度のレベルの人は最大200時間の受講が義務付けられます。それ以上のレベルであれば、受講時間がもっと短くなります。
授業開始のタイミング
日本のような入学式はありません。授業開始は完全にタイミングです。自分の受講開始が運よくクラス開始に合えば周りも同じくらいのレベルでスタートします。
私は新クラス開始から1週間ほど遅れて入ったのですが、1週間の差は非常に大きかったです。
因みに卒業式もありません。最終日に先生から「今日でおしまいね。DELFの試験頑張ってね。」と言われる程度のライトなものでした。
なお、OFIIはフランスの公立学校と同じスケジュールで休みもしっかりありました。
どんな人達がOFIIの授業を受けている?
授業を受ける地域や時期によりますが、私がいたクラスの時はスリランカ人数名、南アフリカ、トルコ、ペルー、タイ、カンボジア、香港でした。
時々、マリや中国人もいましたがマリ人は読み書きができないだけなので受講時間が短く、中国人は仕事との掛け持ちで週1回の受講だったりと様々でした。
本当に様々な事情でフランスに入国してきた人たちでいっぱいでした。
授業の内容
OFIIの語学学校では
- ゼロのレベルからDELF A1レベルまで語学力を付けさせる
- フランスで生活するのに必要な知識を教える
が最大の目的です。
そのため、先生はフランス語でしか授業をしません。(生徒が全く理解していないと判断した時にやっと英語で少し解説してくれます。)
授業は買い物の仕方から始まって本当に日常生活で発生する場面をプリントで習いつつ会話やリスニングに慣れていくようになっています。
また、通常の授業の中で卒業後に必ず受からないといけないDELF A1の予想問題も何度も練習しました。(現在は卒業後のDELF A1の試験は必ず受ける必要なないそうです。)
当時は卒業後のDELF A.1の試験に受からないと強制送還されるという噂が生徒の中でありました。噂なので本当か分かりませんが、真剣度は確実に変わりますね。
フランスの文化を知るための講習
卒業後の試験からだいぶ時間が経ち、OFIIからまた呼び出されます。
今度は隔週2日間開催で、フランスの歴史、フランスの考えや制度の説明とどこのサイトをみると良いかなど教えてくれます。
この講習は必修で、ディプロムを貰わないと翌年以降のビザ申請に関わるそうです。
この講習の時はお昼が貰えますが、どんな宗教者でも食べられるよう米・サラダ・魚が基本だそうです。食べる際はマイ調味料があっても良いと思いました。
まとめ
OFIIでは、DELF A1レベルが終わった後も希望すれば上のレベルを受講できます。
このレベルからは希望者のみなので有料と聞きましたが、それでも受講しやすい金額だそうです。
受講中は本当に大変でしたが学生時代に戻ったみたいでとても楽しかったです。
もしも、フランス語力ゼロでフランスに移民として来てもフランス政府からこれだけフォローして貰えるのなら一安心ですね!